「わんっわんっわんっ・・。」

「わぁっ・・なんで吠えるんですか!」

「・・?」

普段吠えない飼い犬の、尋常でないほどの声を聞き、
セイは繕い物をしていた手を止め、顔を上げる。
賊か何かなのか・・?いや、あの声は・・・。


「沖田先生?」


玄関の戸を少しだけ開け、外を見ればそこには案の定、
かつての師であり、上司であり、想い人でもあった男の姿。
情けないくらいに犬に吠えられている。

「わっ・・神谷さん!助けてくださいよ〜。
なんにもしてないのに、顔見たとたんにこれなんですよ〜。」

「わんっわんっわんっ・・。」

「こらっポチ三!やめなさい!」

主の声に、今までの勢いはぱったりと止む。
大人しくその場に座り込むと、ポチ三はセイをじっとみつめる。

「くぅん・・。」

「どうしちゃったの・・?いつもはこんなことないのに・・。」

「何かしちゃったんですかねぇ・・私・・。」

「先生、心当たりが・・?」

「いいえ?」






      「心強い味方」
                       葉乃様


 




うららかな日差しが降り注ぐ、昼下がり。
ここは新撰組副長、土方歳三の休息所である。

歳三は妻、セイの膝の上でうつらうつらとまどろんでいた。
今日は久しぶりの休日である。

「歳三さま・・。」

セイの声が降ってくる。歳三は目をつぶったまま、それに返事をする。

「ん・・?」

「最近、ポチ三がおかしいんです・・。」

「おかしいって・・?」

「ええ。上手く言えないんですけど・・。」

ポチ三とは、土方家の番犬である。
子犬の頃、土方の後ろについて新撰組の屯所に迷い込み、
当時は男と偽って入隊していたセイに名づけられた。
今では、歳三とセイが夫婦となり、そのまま土方家の番犬として迎えられたのである。
そのポチ三がどうしたというのか・・・?

「具合が悪いのか?」

幾分、心配そうにその声が響く。
ポチ三は歳三にもだいぶ可愛がられている。

「いえ・・そういうことじゃなくて・・。」

「飯を食わないとか?」

「そういうことでもなくて・・。」

「どうしたんだよ・・?」

なかなかでない答えに、歳三はもどかしくなって聞き返す。
セイは自分でもなんと言っていいかわからないといった風情である。

「歳三さまがお帰りになれない時、たまに沖田先生が様子を見に尋ねてくださっているでしょう?」

「あぁ。それが・・?」

「最近その時に、必ずポチ三が吠えるんです。
普段は人に吠えるなんて事ない子なのに・・。」

「・・・珍しいな。」

「ええ。里さんが尋ねてくれる時には、そんなこと無いですし、
近くの娘さんがおすそ分けに来て下さったりする時も、
特にそんなこと無いし・・。」

「総司がなんかしたんじゃねぇか?」

「まさか・・聞いてはみましたけど、別にそうでもないみたいなんですよ・・。」

「・・・なんだろうな・・?」

「ええ、女の人には吠えずに、男の人には吠えるって・・くすっ・・。」

それまで神妙にしていたセイが、何かを思いつき小さく笑う。
歳三は、その様子を訝しげにみつめる。
彼女は心配していたのではなかったのか・・?

「なんだよ。」

「いえ・・くすくす。」

「笑ってねぇで、ちゃんと言ってみろって・・。」

「でも・・くすくす・・。」

「いいから!気になるじゃねぇか!」

「くすくす、ごめんなさい・・いえ、飼い主に似たんでしょうか?って思って。ふふっ・・。」

「・・・。」

「くすくす・・。」

口にしたら、さらに面白くなってしまったらしい。
セイはなおも笑い続ける。歳三の眉間には皺が寄る。

「言いやがったな・・セイ・・。」

膝枕から身を起こし、歳三の顔がセイの目の前にくる。
その目に、セイは思わず身を引く。
・・が、その腰はしっかりと歳三に抱きこまれている。

「いやです、冗談ですよ。ね?」

逃げられなくされていることに、セイは顔色を変えていく。
このまま、自分は何をされてしまうのか・・。

「今のは、聞き捨てならねぇな・・。」

「えっ・・ちょっと・・歳三さ・・。」

「!!」

「この口がそういうこと言うのか?」

唇から離れた彼の口の端がにやり、とあがる。
セイは真っ赤になって俯く・・。

「馬鹿・・。」

「まだ言うか・・。」

「んっ・・。」

また口を塞がれて、そのままセイの背中が畳へとつく。
今までセイの目の前にあった歳三の顔が真上にある。

「ちょ・・としぞ・・さま・・。」




『がらっ』


「「!」」

「ごめんください!」

「はっ・・はいっ・・」

戸を開ける音に、慌てて離れ、身づくろいをする。
セイはそのまま、玄関へと出て行く。

「・・・総司・・・。」
(この野郎・・いい頃合に気やがって・・。)

先ほどの声の主に気づき、歳三もセイの後を追い玄関にでる。
思ったとおり、弟分がそこにはいた・・・。

「どうも、こんにちは。お構いなく〜ただの見回りですからv」

へらへらと笑う彼に、歳三は眉間の皺を増やす。

「怪しいものとかは現れてませんか?」

すっとぼけた質問に歳三は心の中で毒づく。

「いや、別に・・。」
(邪魔な者なら、目の前にいるがな・・。)

「つれないなぁ・・土方さん・・。」

「なっ・・これ以上、何をどうしろって言うんだ!」

「邪魔だって、顔に書いてありますよ〜。」

「なっ・・。」

「わかりやすいなぁ、土方さんはv」

総司の言葉に歳三はみるみる顔を赤くする。

「おぅ、邪魔さ!気づいてるんなら、さっさと帰れ!」

「ちょっ・・歳三さま!」

あまりにひどい言い方に、セイが慌ててとりなす。

「いつもありがとうございます。沖田先生。」

「いいえ、とんでもない。神谷さんが無事に過ごせたらそれでいいですよ。
なにせ、あなたが危ない目にあうと寿命が縮む人がいますからね。」

そういうと総司はちらりとセイの隣に視線を移す。
いたずらっぽく微笑む総司に、セイの隣の男が顔を背ける。
無類の照れ屋は、嫁をとっても変わらないらしい。

「それに、今日はポチ三もおとなしくしててくれましたし。」

「そういえば、ポチ三?」

「くうん」

「えっ、こんな近くにいたの?」

気がつけばポチ三は玄関の戸口付近で大人しく丸まっている。
こんな近くにいたのに気づかなかったほど、
彼は今日は大人しくしていたのだ。
この間は、火がついたように吠えていたのに・・。

「総司みると吠えるんじゃなかったのか?セイ。」

「そうだったんですけど・・。」

「不思議ですねぇ・・。」

「総司、お前なにかやったのか?」

「いいえ?何もしてませんよ。なんですか、人聞きの悪い・・。」

「いや、そういうことじゃなくて、餌でもやったのかって聞いてんだよ。」

「あぁ。あげてませんよ?」

「・・なんだろうな・・。」

「ほんとに・・なんでしょうね・・。」

首をかしげて主人夫婦にみつめられた愛犬が、同じように首をかしげる。
その様子に総司が吹き出す。

「ぷっ・・。」

「なんだよっ。」

「だって、おかしいじゃないですか。あははっ・・。」

「何がおかしいっ!」

「あははっ・・まぁいいじゃないですか。
きっとあの日は虫の居所が悪かったんですよ。
ポチ三にもそういう日があるってことでしょう。」

そう言って総司はなおも笑う。

「ま、あんまり長居してしまうと土方さんに叱られそうですから、
これで失礼します。それじゃ、これで。」

「はっはいっ。ありがとうございました。」

「総司、わりぃな。」

「いいえ、どういたしまして!」

そう言って、安堵の表情で総司は土方家をあとにしたのであった。
その安堵は、まだ気が早い・・ということは彼は知らない・・。





それから以後、しばらくポチ三は男女問わず来客に吠えることもなく、
セイの心配は取り越し苦労であったということになった。
そうして・・・。

「神谷、それじゃな〜。」

「はい、ありがとうございました。原田先生。」





「神谷、困ったらいつでも言え。」

「ありがとうございます、斎藤先生。」





「なんだ、土方はいねぇのか。また来るな。」

「はい、お待ちしています。松本先生。」





「神谷〜また来るね!」

「ありがとうございました、藤堂先生。」





「じゃあな、神谷。」

「はい、永倉先生。ありがとうございました。」






「ふう・・。」

どういうわけか、いつにもまして様子を見に来てくれる
来客が多かったこの日、最後に訪ねてきたのはこの男であった。
彼が来たのは歳三が休みだったあの日以来。
歳三も忙しく、彼も忙しい毎日を過ごし、ようやく余裕ができたのである。
歳三も、今日には帰ってくる。

「ごめんくださいっ。ってわぁっ・・。」

「わんっわんっわんっ・・。」

居間に戻ったセイの耳に入ったのは愛犬の吠える声と総司の声。
あの日と同じ・・・。

「沖田先生っ?!」

「あぁ、神谷さん。お久しぶりです。なんだか、ポチ三が〜。」

「わっ・・くぅん・・。」

「ポチ三?」

慌てて玄関に出たセイの目に映ったのはやはりあの日と同じ光景。
そして、不思議なことにセイが制止をする前にポチ三が急に吠えるのを
止める。一体何故・・?
総司の影から現れた人物にセイは目を丸くする。

「どうした?」

「とっ・・歳三さま!」

「今帰った。おら、総司何突っ立ってんだ。早く入れ!」

「えっ、あぁっ。はい。お邪魔します。」

総司だけが様子を見に来たのかと思えば、実は後ろに歳三が居たのである。
総司が土方家を訪ねるそのすぐ後に歳三が土方家に到着したのであった。



「おかえりなさいませ。」

「あぁ。変わりないか?」

「はい。一緒に帰っていらしたのですか?」

「いや、うちに総司が入っていくのは見えたが、俺の方が後から着いた。
それよりも、何か騒がしくなかったか?どうかしたのか?」

「あっ、そうです。ポチ三が・・。あれっ・・。」

セイは戸口の隅に大人しくしているポチ三に視線をやる。
とてもそれまで吠えていたとは思えない様子である。

「沖田先生がいらして、ポチ三がまた吠えたんです。
それで慌てて玄関まで見にきたら今度は急に吠えなくなって・・。
そうしたら、歳三さまがお帰りになって・・。」

「びっくりしましたよ〜久しぶりでしたからねぇ・・。」

総司も笑いながらも驚いたことは隠せない。

「へぇ・・。」

歳三は、愛犬をなでる。

「どうしたんだろうな・・?」




次の日・・・・。



「こんにちは〜。」

「あっ、沖田先生!」

「どうも〜土方さん居ますよね?」

「はい。ちょっと待ってくださいね。」

「よう、来たか総司。」

「来ましたよ。何ですか特命って・・。」

「ばぁか、特命じゃねぇ。単なる用事だ。ついて来い。セイ、出かけてくる。」

「はいっ・・どちらへ?」

「まぁ、じきにわかる。」

「・・?はい。」

「総司行くぞ。」

「ええっ、今来たばっかりなのに?」

「いいから来いっ。」

「はいっ。」

そうして首をかしげるまま歳三に引きずられて総司が出て行った。
セイは首をかしげながらもただ見送るしかなかったのである・・・。
戸口にうずくまる愛犬の頭をなで、話し掛ける。

「変だね。どうしちゃったんだろうね?」

「くぅん・・。」





「ここまで来ればいいだろう。総司、今からうちへ戻れ。」

歩き出して小半時もたたないと言うのに歳三は総司にそう言う。

「はっ?」

「俺を置いて、お前だけうちに戻れっていったんだ。」

「土方さんのうちに?」

「あぁ。」

「どうしてです?」

「理由は後で教えてやる。いいから戻れ。これがお前に来るように言った用事だ。」

「・・わかりました。」

歳三の真意を測りかねつつ、総司は言うとおりに土方家へと戻る。

歳三は一体何をしたいというのか・・・。




(俺の読みが正しければ・・・。)




「ごめんくださいっ。わぁっ・・。」

「わんっわんっわんっわんっ・・。」

「沖田先生?!どうなさったんですか?歳三さまは?」

愛犬の声にまた慌てて玄関へと出るセイ。
またも吠えられている総司を見、一緒に出たはずの夫がいないことにも気づく。

「やっぱりな・・。」

「歳三さまっ!」

吠えられる総司の影から歳三が顔を出す。
ポチ三はまたも、吠えるのを急にやめた・・。

「土方さんっ、どうしたんですかっ?」

「近道して待ってたんだ。やっぱり俺の読みどおりだった。」

「読みどおりって・・?」

「こいつはな、「俺」がいない時に総司が来ると吠えてるんだよ。」

「「えっ・・。」」

「俺がいれば、総司が来ても吠えないだろ?
でも俺が居ないとわかっている時に総司が来ると吠えてるんだ。
総司、お前俺がいない時になんかしただろ?」

「なっ・・なにもしてませんよ!ポチ三になにをするっていうんですか!」

「こいつにじゃねぇ。「セイ」に何かしたんじゃねぇか?」


「「はぁっ?」」

「ちょっ、歳三さま、何言い出すんです!」

「そうですよ!なんですか、それじゃ可愛い悋気じゃ済まされませんよ!
私が土方さんの奥さんに何をするっていうんですか!!!」

「・・ばぁか。別にそういうことを言ってんじゃねぇ!
それとも何か?それに近ぇことがあるっていうのかっ?!」


「馬鹿な事言わないでくださいっ!!」

「あっ!!!」

セイが何かを思い出したように口元を押さえる。

「「はっ?!」」

こんな内容の言い争いで何を思い出したというのか。
総司も歳三もうろたえる。

「セ・・セイ、なんだ?」

「神谷さんっ、なんです?」

「・・いえ・・。」
思い出したはいいが、口にしていいものかどうかと躊躇するセイに
2人の表情はますます強張っていく。

「総司!てめぇっ!」

「なっ・・なんです、なにもしてませんよ〜っ。」

今にも殴りかからんばかりの歳三にセイは慌てて口を挟む。
このままでは総司があぶない・・。

「ちょっ・・待ってください歳三さま、違うんです!」

「はっ?」

「沖田先生はただ・・。」

「ただ・・?」

「私を抱き上げただけで・・・。」

「はぁっ?!」

「あぁ!思い出しましたよ。」

ぽんっと手を叩き、表情を変える総司。
彼にも思い当たるふしがあったらしい。
そうしてただ1人、あらたな事実に眉間の皺を一層深くした男・・・・。

「総司!どういうことだっ?!」

「いやだなぁ、ただそれだけですよ。ねぇ、神谷さん。」

「・・はい。」




********************

「じゃ、戸締りに気をつけて下さいね。土方さんも明後日には帰ってくると思いますよ。」

「はい、ありがとうございました。沖田先生。」

「じゃあ、また。」

「はい、きゃぁっ・・・。」

「おっと・・。危ないですねぇ・・。」

「すっ・・すみません。」

玄関のあがりかまちの縁から足を滑らせたセイを総司が受け止める。
その時だった・・・。

『ふわっ』

「ちょっ・・沖田先生?」

「・・神谷さん、鎖まだつけてたりするんですか?」

「なっ・・着けてませんよ!何言ってんですか降ろしてくださいっ!」

「じゃぁ、運動不足か・・。」

「なっ!!!」

隊士であった頃に比べれば体重が若干増えたのは否めない。
しかし、それをはっきり言うこの男の野暮天ぶりに、セイは二の句が告げない。

「わんっ!」

「わっ、びっくりした。なんです、ポチ三。」

セイを降ろそうとしたその時、ポチ三が吠えたのである・・。




***************************

「・・ってことがあったんですよ。
やだなぁ、ポチ三はそれで吠えてたんですね〜。」

理由がわかって一安心。といった表情で総司が頷く。
目の前の男の表情がさらに強張っているのも知らずに・・。

「・・ってことが、じゃねぇっ!!」

「わっ、何ですか?!そんなに怒ることですかっ?!」

「馬鹿野郎っ!野暮天も大概にしやがれっ!今日からしばらくお前はうちに出入り禁止だっっ!!!」

「えええっ!!」

「・・・。」

2人のやりとりを見て、セイはため息をつく。
総司のしたことは、普通の目からみれば、明らかに夫のある身にすることではない。
ましてや、それが夫に知れたとなれば・・・。
語った後の心配もせずに、そんな事を伝えてしまうその彼の野暮天ぶりが
健在であると知ったセイには、もはや口をついてでる言葉は何も無かったのである。


歳三にこってりと絞られ、それでも納得がいかない様子で総司が帰っていった。
歳三とセイはそれを見送り、また家に入る。

「歳三さま・・あの・・。」

「まったく・・。お前もお前だ。」

「申し訳ありません・・。」

「・・・セイ・・。」

急に弱くなった夫の声にセイは顔を上げる。

「はい。」

「お前は・・その・・。」

「私は・・?」

「いや・・だから・・。」

「なんです?」

「だから、な・・。」

「歳三さま・・?」

「まだ、総司のこと・・・。」

「はぁっ?!」

「いや、なんでもねぇっ・・。」

「歳三さま・・。何言ってんですか、今更・・。」

「なっ・・。」

「私がそんなに信じられませんか?」

「いや、そういうことじゃなくてだな・・。」

「もうっ・・。私の旦那さまは目の前にいる方ですけど?」

ため息をつくセイに歳三はばつが悪そうに顔を背ける。
さっきの今では歳三の心配も無理は無いのだが、
野暮天と野暮天のした事である。
本人達にはその心配の深さは到底わからない。

「・・。」

「それに・・・。」

「それに・・?」

「あれだけなんの恐れもなく、土方さんの妻となった私を抱き上げたことを
言える沖田先生ですよ?それは、私のこともなんとも思ってないからこそ、
出来るんです。だから、歳三さまが心配するようなことは起こり得ないし、
私も沖田先生に抱き上げられてもなんとも思いませんでした。言われたことはともかく・・。」

ちょっと不機嫌そうに語尾を切るセイに歳三は顔を戻す。

「言われたこと?」

「・・重くなったって・・・。」

『ひょい』

「そうか?」

「なっ、ちょっと、歳三さま、降ろしてっ・・・。」

顔を赤らめ、ばたばたともがくセイに歳三はにやにやと笑いながら、
セイが落ちないようにしっかりと抱く。

「なんだよ、総司に抱き上げられてもなんとも思わなかったのに。」

「だって、私重いんです。だからっ・・降ろしてっ・・。」

「重いか?重いとは思えないが・・。」

「重いって言われました!鎖の着込みつけてるのか?って・・。」

セイはもはや涙目である。夫にまで重いといわれてしまうのではないかと心配でならない。

「いいじゃねぇか。こんなに抱きごこちがいいんだからよ。」

「なっ・・。」

頬を真っ赤に染め、二の句が告げないと言わんばかりに口をぱくぱくと
させるセイの顔をにやにやしながら、覗き込む歳三。

その後の展開は、言わずもがな・・である。







「ポチ三。」

「くぅん。」

「お前、いいとこあるな。」

「くぅん。」

「あいつは、他の女子の数倍は身の危険があるだろうからな・・。
いろんな意味で・・・。俺の居ない時はお前が守ってくれるか?」

「わん!」

「頼んだぞ、番犬。」

セイを守る心強い味方に歳三はそっと彼の頭を撫でた。



**********************************


ポチ三シリーズ第3弾です。
そして、遅ればせながら壱萬打御礼SSとさせて
いただきたいと思います。
アンケートで1位だった「歳セイ夫婦もの」です。

総司はどこまでも野暮天・・セイちゃんも野暮天。
そこに挟まれる歳がちょいと不憫です(笑)
そんな彼の有能な右腕が、ちょっと変な名前の(誰がつけたんだ)彼です。
ちょっとした友情が芽生えております(笑)

楽しんでいただけたでしょうか?

2004年11月にサイト開設して、あっという間に壱萬打を迎えることが
できましたのも、通ってきてくださる皆様のおかげです。
今までのご愛顧に報いるためにも、これからも精進してまいりますので
よろしくお願いいたします。

本作は弐萬打を迎えるまでのFDLとなっております。
よろしければ、お持ち帰りください。
この度は、壱萬打、誠にありがとうございました。


葉乃










『光葉庵』の葉乃様から、壱萬打の御礼を戴いて参りました。
密に人気のポチ三シリーズです(笑)

甘い二人の暮らしぶりに加え、更にニンマリとしてしまいそうなポチ三の吼えた訳…
歳の弱気な悋気が可愛かったですvv
このシリーズ、また続編もあるのでしょうか??
実はこっそりと楽しみにしています(笑)

葉乃様、壱萬打おめでとうございます。
そしてこれからもよろしくお願いいたします。m(__)m








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